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オランウータン

ウリン(Ulin)材を使う前に知っておくこと

ブルネイ原産。インドネシア、マレーシア、フィリピンで生育するクスノキ科の常緑広葉樹。Eusideroxylon zwageri/Bornean ironwood/Billian/Ulin

ウリンはアイアンウッドとも呼ばれ、耐久性は最大100年・水域では20年以上と優れた木材です。1950年~1996年までインドネシアでは森林破壊のため輸出禁止としてきました。

その後、経済的な理由で解禁され日本へも輸入されることになり現在多く使用されています。

しかし、オランウータン・アジアゾウ・スマトラトラに代表される現地の動物の生息場所はそのため年々狭くなっており、高い値段で売れるアイアンウッドは伐採され、さらにその土地にアブラヤシなどを植え、それがパーム油となってまた輸出されます。

パーム油は日本では「植物油脂」としか表示されません。

なのでどのように作られているか人々が気がつかないまま森林は減り、オランウータンなど動物の生きる場所はどんどん減り、インドネシアは世界上位の温暖化ガス排出国になってしまっています。

パーム油が利用される製品としては、食用油・インスタント麺・パン・マーガリン・ショートニング・コーヒー用クリーム・冷凍食品・レトルト食品・ドレッシング・カレールー・フライドチキン・ドーナッツ・フライドポテト・ケーキ・チョコレート・ビスケット・スナック菓子・アイスクリーム・石鹸・洗剤・トイレタリー・口紅・クリーム・シャンプー・デオドラント・歯磨き・医薬品・プラスチック・塗料・ペットフード・バイオ燃料等々。

あげればきりがないほど生活の中に浸透しています。

代替案として持続可能なパーム油の経営への転換も図られていますが、まだその割合は低いのが現状です。

欧米のグローバル企業は認証されたパーム油への切り替えを宣言しているところが多いのですが、特に日本企業の対応は遅れており、これは消費者がこのようなことを知らされていないことが原因と考えられています。

長持ちするから、見た目がいいから、などの理由で一年間に半径0.058㎝しか成長しないウリンの天然樹木(その他のハードウッドと呼ばれる木材も同様)を伐採し使うということは、植林など不可能で再生することを非常に困難にしてしまっています。

情報の不足からその犠牲の大きさを知らず建てられたものに知性はあるのでしょうか。

施工後のウリンは、しばらくすると全体的に細かなヒビが入り白くなります。体に刺さるのもありますが、ヒビが入った部分にゴミや菌類が入り込み掃除やメンテナンスが複雑になります。

2019年3月20日追記 悲しいですがこんなことも氷山の一角です。

エアガンで74発以上撃たれたオランウータン、救助されて一命を取り止める

近年、数が激減して絶滅の危機にさらされているオランウータン。

インドネシアのスマトラ島で3月10日、傷ついている親子のオランウータンがみつかった。

親子が発見されたのは、アチェ州の村にあるパーム油プランテーションだ。

通報を受けて2匹を保護した、オランウータン保護団体「オランウータン情報センター」によると、オランウータンはエアガンで攻撃されただけでなく鋭利な刃物で腕や足を切られていた。

およそ生後1カ月と見られる赤ちゃんは、外傷と栄養不足でかなり衰弱した状態だった。

レスキュー隊員が2匹を保護施設へと運んだが、赤ちゃんは途中で命を落としてしまったという。

母親オランウータンも危険な状態だったが、治療を受けて一命をとりとめた。センターの職員たちは、助かったオランウータンに明るい将来があるようにと「ホープ(希望)」と名付けた。

ホープは一命をとりとめたものの、オランウータン情報センターは、体内から少なくとも74発のエアガンの弾がみつかったと発表した。

「74発のエアガンの弾が発見され、目を攻撃されていました。骨は折れ、刃物の傷をおっていました。そしていうまでもなく深いトラウマを受けています。しかしホープは諦めません」とセンターはFacebookに綴る。

ホープは17日、折れた鎖骨を治療するために4時間にも及ぶ手術を受けた。手術では骨折の治療を優先し、感染症を避けるために、エアガンの弾は7つしか取り除けなかったという。

エアガンの弾のうち、4つが左目、2つが右目に打ち込まれており、「ホープは視力を失うだろう」と治療した「スマトラ・オランウータン保護プログラム」の獣医師、ヤニー ・サラスワティー氏はAP通信に語った。

「ホープは、この危機を乗り越えて欲しいと思います。しかし乗り越えたとしても野生に戻ることはできないでしょう」とスラウェシ氏はいう。

厳しい状態だったが、ホープはセンターで徐々に回復している。「ホープはこの苦しみを乗り越えられると思います。本物のファイターです」とセンターはコメントしている。

保護センターで回復し始めているホープ(動画)

「森の住人」という名前を持つオランウータン。国際自然保護連合のレッドリストに載っており、近年頭数が激減している。

2018年の研究によると、ボルネオ島のオランウータンの約半数に当たる10万頭が、1999〜2015年の16年間で死んだ

主な原因は宅地開発や、プランテーションや製紙業など商業的開発による森林破壊だ。

オランウータン情報センターによると、違法なパーム油のプランテーション開発が、オランウータンにとって脅威となっている。ホープと赤ちゃんが見つかったのも、そういった違法プランテーションだった。

ハフポスト日本版

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