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スギ植林保護循環

スギ・ヒノキを使う理由

私たちがよく使うのはスギとヒノキです。
理由は<海外の森林伐採をなくす>こと、そして<国内の森林を守るためにも資源を活用する>こと。

それを可能とする「木材のデメリットを解消できる技術」を持ったからです。

平成30年7月豪雨、平成29年7月九州北部豪雨、平成27年関東・東北豪雨、平成26年8月豪雨、平成24年7月九州北部豪雨など最近多発する大雨による山林の土砂崩れなどは、国内の林業が経営的にまわっていないため森林の管理保全が行き届かず起こったと言われています。日本の場合、山が多く、手をかけられていない山林に隣接した住居はその被害を受けやすく、いくら公的に防御壁などを作ったとしてもすべての被害の予測は不可能なので、発生する数を少なくするためにも森林の管理が必要。

スギ(Cryptomeria japonica)は日本の固有種であり、植林され始めたのも約500年前の室町時代とかなり古く、原生林自体も4000年前の遺跡から根を張ったまま腐ることなく発見されるなど驚異の歴史があります。屋久杉の例もありますから生命力の強い木です。一般的に木材として使われるには35年~50年育った木が使用されます。今、その時期に植林されたスギを切る時期になっていますが、林業の衰退で手が回らない状況です。これをうまく使うことで花粉症などの問題の解決の一つにもなるので、地域で消費し循環させることは生産者や消費者にとってもメリットになります。

ヒノキ (Chamaecyparis obtusa)は日本と台湾のみ分布する木で、日本で確認されている最高樹齢は約450年、台湾では約2000年の樹齢のヒノキが確認されています。ヒノキは仏閣や神社の建築材として古くから使用されてきました。伐採後200年間は強くなり、その後1000年ゆっくり元の強度に戻ります。有名な法隆寺や薬師寺に使われているヒノキは1300年経っていますが、伐採時と同じ強度を保っています。耐久性と保存性は世界最高です。

日本の約70%が森林です。これは先進国の中でも多く、その約40%がスギ・ヒノキの針葉樹です。ですので日本ではどこでも手に入るため、高性能の割には入手しやすい価格が多いはずです。海外でも注目され輸出も増えていますが、当然価格は高く富裕層向けとなっています。

過去には森林が多くあるにもかかわらず自給率が低いままでしたが、ここ数年木材自給率は上昇していて平成28年には34.8%となり、平成23年から6年連続で上昇しています。

木材の需要 
平成28年の木材の総需要量は7,807万7千立方メートルとなり、前年と比較すると291万7千立方メートル(対前年増加率(以下同じ。)3.9%)増加しました。
これは前年に比べ、建築などの用材が105万9千立方メートル(1.5%)、しいたけ原木が1万3千立方メートル(4.1%)、燃料材が184万5千立方メートル(46.6%)それぞれ増加したことによります。バイオマス用がかなり増加しています。

木材の供給
(1)国内生産
平成28年の国内生産量は、2,714万1千立方メートルとなり、前年と比較すると222万3千立方メートル(8.9%)増加しました。
これは前年に比べ、建築などの用材が55万8千立方メートル(2.6%)、しいたけ原木が1万3千立方メートル(4.1%)、燃料材が165万2千立方メートル(58.9%)それぞれ増加したことによります。

(2)輸入
平成28年の輸入量は5,093万6千立方メートルとなり、前年と比較すると69万4千立方メートル(1.4%)増加しました。
これは前年に比べ、建築などの用材が50万立方メートル(1.0%)、燃料材が19万4千立方メートル(16.8%)それぞれ増加したことによります。バイオマス用に輸入も増えています。

*用材とは:土木・建築・家具製作などに用いる材木

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